医療関連の話題

多血症

たまには病気関連の話。

多血症というと、なんとなく血の気が多いと混同されそうだが、そうではない。
身体がひたすら血液を作りまくり、(たいていの場合)血管が切れたり詰まったりして大変なことになる、という病気。
ほとんどがJAK2という名前の遺伝子の異常によって引き起こされる。

これと同じ異常を持つマウスでも同じ症状を起こす。
とにかく耳とか被毛が薄いところでは、血が多すぎて真っ赤になるのだ。
(ニンゲンでは普通そこまで行くまでに血液検査で異常が見つかる)

で、この病気は稀ではあるけれど世界中に見られて、ヨーロッパにもアメリカにも、もちろん日本にも患者がいる。

病気そのものは全く同じで、症状も同じである。

多すぎになってる場合、取り敢えず瀉血する(血を抜く)という方法が取られる。
(ドラキュラさん、いたら大歓迎)


他にもいろいろな薬が使われるが、どれも変異そのものを直してくれるわけではない。
「ひたすら増える血液を抑える」ためなので、薬をずっと続けなければいけない。
効果が弱すぎてもダメだし、副作用が強すぎても使えない。


その薬の一つにインターフェロンがある。
(ちなみにインターフェロンもJAK2経路を抑える働きもあるので、効くのは不思議ではない)


同じ病気のマウスにインターフェロン投与しても、効果はバッチリ見事に見られる。
で、割と最近、そこに亜ヒ素を足すとコントロールがなおうまくいく、というので、これも実際に患者に使われている。

ネックはインターフェロンは錠剤ではないので、病院に通う必要があること。
値段も高め(これは昔に比べるとだいぶんよくなってきた)。

亜ヒ素は経口薬がそのうちできるらしい(申請と許可の問題次第・・・毒だし)。

新型コロナウィルスは

新型コロナウィルスCovid-19は、ACE2という受容体から感染する。
ACE2を入り口として侵入し、増える。
で、これがけっこうどこでも発現している。
肺炎だけでおさまらず、他のいろいろなところがやられるのは、このせいだ。
発現量の差はあっても、体内の至る所にコロナが入り込めるドアが付いてるようなものだ。
ドアが多い方が入りやすく、子供の場合は少ないので感染しづらい。

んでもって、この受容体がとってもたくさん発現しているのは「精巣」だったりする。

というわけで、新型コロナに感染すると精子を生産するのに問題が起こる可能性がある。
今までは高齢者が多かったので問題にならなかった。
でも、感染しやすい変異種が出て、この辺も少しずつ出てくるかも。
少々壊されても、いずれ回復するとは思うけど。

 

やはりキツそうなアストラゼネカの新型コロナCovid-19のワクチン

アストラゼネカのワクチンを受けられるよと情報が回ってきて、直接知ってる同僚たちの中で5人が接種した。

知らなかったが、このワクチンを接種する時は、解熱・鎮痛剤であるアセトアミノフェン(パラセタモールともいう)1000mgが処方されるのだ。
これ1度に飲む量としてはかなり高い量だ。
それを何度か飲むことになってる、らしい。
肝臓が良くない人、年寄りには、これですでにキツそうだ。
というか、酒飲んだり、他の解熱剤や、言われた以上絶対飲まないように、きっちり言っとかないとまずそう。
アセトアミノフェンはもし間違って多く飲むと、肝臓が急激にやられて緊急入院、下手すると死ぬこともある薬だ。
(実際、熱や痛みが取れないので、容量以上に飲んで病院に運び込まれるのは珍しくない)
(子供に大人の量飲ませたりとかいう事故も多い)

さて、アストラゼネカのワクチン受けた5人中3人が高熱・激しい頭痛、震え、嘔吐などで、完全にダウン。
そのためにアセトアミノフェンを飲んでるのに、それでなお、とても苦しいらしい。
みんな若い人だ。
半日かそれ以上は非常に苦しい思いをする。
復活した時にげっそりした感じに。
マジか。

しかも、だ。
この中でチクっとしただけでほとんど副作用がなかった2人は、仕事でアデノウィルスベクターを元々非常によく使っていた。
(注:私の仕事は生物医学系研究者)
しかも副作用がほぼなかった2人の内、1人は以前、1人は現在もずっと感染症の仕事をしていたので、いろいろなウィルス扱っていた。
そして、研究のためアデノウィルスベクターも毎日のように扱っていたのだ。
アデノウィルスベクター自身は危なくないので、知らないうちにちょっと直接暴露してて、すでにアデノウィルスベクター抗体ができている可能性がある。
(この場合は、打っても本来の目的であるコロナウィルスに対する抗体ができない可能性が高いので、別の意味で困る)
・・・というわけで、この2人は参考にする数に入れない方がよさそう。

つまり、まわりを見る限り、「解熱・鎮痛剤を飲んでも半日くらいの熱や頭痛」は副作用のうちに入らないんじゃないかという感じ。
もちろん打った後に仕事なんて論外。
午前中に打ってその後自宅で苦しんで、うまくいけば夜ぐっすり(ぐったり)寝られる、というのが最短コース、らしい。
しかも2ヶ月半後かに2回目がある。

インフルエンザワクチンの副作用に比べると、副作用の頻度も具合もキツすぎる。

というわけで、職場の部署全員とか一斉にやってはいけない。
家族でやる時も必ず数日は離す。
必ず復活するが、一緒にはまずい。


・・・やはりRNAワクチン待ちたい。
こちらも2回目は熱が出たとかいう人がいたが、1回目はほとんど問題ない。
(私の周りでは)
しかもこちらの方が有効性が高い。

でも、もちろんくだんの新型コロナに感染して病院行きになったら、この比ではない。
またワクチンは予定が決まってるので、寝込むのも予定に入れられるのだ。
そんなわけで、悩む日々はまだ続きそう。

現時点でのCovid-19への治療薬開発の意義

ちょっとミーティングで聞いたのでまとめ。

Covid-19はコロナウィルスの中で変異を獲得したものである。
で、まずこのコロナウィルスとは、世界中で「ただの風邪」と呼ばれていたものの大半を起こしていたもので、珍しくもなんともない。
今までだってみんな何度か感染したことがあるのだ。
(冬に一度くらいみんな風邪引いてたし)

さて、今回のCovid-19が問題なのは、ただの風邪で終わらず重症化する確率が高いから。
そして、重症化した人の死亡率も高く、後遺症も大きい。
数に従い病院の病床の占拠率も高くなり、医療機関への負担も大きい。

感染した患者の症状は、「第1段階」「第2段階」の二つに分けられる。
「第1段階」はウィルス感染&増殖によるもの(無症状ー軽症/初期の中症)。
「第2段階」は、強度の炎症によるもの(中症ー重症者)。

「第1段階」から「第2段階」に移行するわけだが、治療法は全く異なってくる。
「第1段階」の場合は、対ウィルス。
「第2段階」の場合は、抗炎症。

「第1段階」の薬には、レムデシビル。(←一応アビガンはここの候補)
「第2段階」の薬には、炎症を抑えるデキサメタゾンのようなステロイドやアクテムラ(Tocilizumab)
が、それぞれ多くの国で認可されている。
(アクテムラは認可はまだなのかな?発表ではil-6を抑える薬も使われる、とあった)

気をつけなくてはいけないのは、「第2段階」の人に「第1段階」の治療をしても効果はないし、逆もダメ。
治療に関しては、「第1段階」と「第2段階」は、症状としては「全く別の病気」、と思って治療する必要がある。
なので、患者がどちらの段階にいるか見極めるのは、非常に重要。
(けっこう難しいらしい)

できるなら、第1段階のうちにウィルスを抑えられれば一番いい。
が、現在世界的にある程度効果があると認められたのは、レムデシビルだけ。
レムデシビルは点滴が必要なので、本当に初期の軽症者には向かない。
全員に効果が見られるわけでもない。
なので、他の抗ウィルスを見つける事は重要である。

同時に、初期段階に感染してるかどうかのテストが迅速に普遍的にできて、すぐ結果が得られることも重要。`
(これはフランスはかなり頑張ったかな)

・・・ワクチンがあるのでは?

というところだが、今は確かに効果はある。
でも、コロナウィルスはもともと変異しやすいことで知られている。
「治った患者の血清を用いた本当の抗体で治療した」という患者の中から、抗体が効かない新しい変異体が生まれていることがすでに確認されている。
つまり、ワクチンで抑えたら、新しく効かない変異体が残る可能性が高い。
これだけ世界に蔓延していれば、効かない変異体が知らないうちに出てきて広がっていく、可能性は大変高い。

・・・というわけで、効果は一時的なものであり、新しい変異と新しいワクチンとのイタチごっこになる可能性もある。


今まだわかっていない事。

なぜ重症化する人としない人がいるのか?
ただ、免疫力に問題がある糖尿病などの人は重症化しやすいので、免疫は重要。
免疫系の遺伝子は多様なのでその発現量や遺伝子型などが関係するだろうが、まだよく分かっていない。

ただ、重症化する患者は、その前にウィルスががんがんよく増えている。
なので、第1段階のうちにウィルスを抑える薬は非常に大切だと考えられる、とのこと。

というわけで、アレ風邪?と思ったら、もしくは身近な誰かが罹ったら、すぐ陽性かどうか調べ、そして陽性だったらすぐウィルスを抑える薬を飲む。
急激な増殖を抑えられれば、重症化せずに風邪で終わる。
要は普通の今までの風邪で済めば、何もこんなに大騒ぎしなくて済む。
というわけで、ウィルス増殖を抑えられるターゲットを研究中。

・・・という内容。
ちなみにアビガン(Favipiravir)の名前は全く出なかった。
フランスでは知らざれる薬なのか。
どうなったんだろうなあ。

また、(ヒドロキシ)クロロキンも理論上はウィルスの増殖を多少抑えられると期待できる薬だったらしい。
感染第1波の頃は検査が乏しく、重症化した後(つまり「第2段階末期」にいる患者)に投与したということも、効果が確認できなかった原因かもしれない。
ただし、その効率がどれくらいいいかというと微妙だ、とのこと。
(抗炎症だと思ってたけど、元はマラリアの薬で、他の2次感染を抑制する効果はある)

聞いていて思ったこと。
ワクチンにせよ薬にせよ、それでまた前と同じに戻る、と思わない方がいいかも。
それにまた新しい変種のウィルスが、似た感じで生まれる可能性は十分にある。
「ムカシは風邪という感染症があって、みんな毎年のようにかかった」と言えるような環境作りをすることも、これから重要かなあ。

第一に、今現在経済的にいいのは、どこもウィルスの封じ込めにある程度成功したところばかり。
風邪を引かないような社会作りは、経済にもいいはず。

オンライン診察

Covid-19によるパンデミックの影響で、オンライン診察が非常に身近になった。
私のかかりつけ医は適当に近いところで女医さんということで選んだわけだが、それまではオンラインでの診察予約すらできなかった。
(フランスでは全て予約制で、救急は救急科に行く)。

多分この女医さん自身があまりパソやネットが得意ではないせいだろうと思っていた。
フランスでは、国の決まりで医師の診察は全てデジタル化、オンラインの電子カルテになっているのだが、けっこう苦労して切り替えていたからだ。
ロックダウンの間に、必要に迫られてオンライン診察を始めたんだと思う。
というわけで、さっそくやってみたのだった。
15分くらい前にSMSでリンクが届く。
それで繋げて置いて待機(10分前には待機するように、とある)。
その状態だと、向こうから私が待機中とわかるらしい。
そして、先生が繋げてリモート診察が始まる。
途中、先生が間違って切ってしまったのを別にすれば、これが問題でと説明さえできればいい。
そこで前のマンモグラフィーとかの診断を見せるのと同時に、ビタミンDを処方してもらったり、血液検査の処方をもらったのだった。
書類はアップロードできるし、処方箋はダウンロードできる。
けっこう快適だった。

一つわからなかったのは、この処方箋を薬局でプリントアウトせずに携帯で見せてもいいのかどうか?という点。
全てコードは入っているので、紙に印刷しなくても読み取れるはずなんだけれど。
今回は印刷して持っていったけれど、次回は携帯で見せて大丈夫かどうか聞いてみようかな?

いずれにせよ、こちらも紙をなくす方向にあるはずなので、そのうちわかると思う。

Covid-19感染者への薬?

候補の薬はあれこれ色々な場所で試されていると思うが、その一つ。
Hydroxychloroquine(ヒドロキシクロロキン)とazithromycin(アジスロマイシン)の2種類の薬を併用することによって効果があったと、フランスからの報告。

元の記事は→コチラ (英語)
元の論文は:Gautret et al. (2020) Hydroxychloroquine and azithromycin as a treatment of COVID‐19: results of an open‐label non‐randomized clinical trial. International Journal of Antimicrobial Agents – In Press 17 March 2020 – DOI : 10.1016/j.ijantimicag.2020.105949

前者Hydroxychloroquineはマラリアに使われる薬で有名。自己免疫疾患とかにも使われるらしい。
個人的にはオートファジー阻害剤で、Chloroquine(クロロキン)のお友達。
副作用は強い方。
中国の報告ではこれ一つでCOvid-19肺炎に効果がある程度見られたと報告された。

後者azithromycinは抗菌剤の一つ。長時間体内に止まる=効果期間が長い、そうだ。
ウィルスに感染して症状が出ているわけだが、肺炎を起こしている患者の気管支では細菌が活発に炎症を起こしているので、それをターゲットにこの抗菌剤を併用。

2つを併用することにより、短い期間でしかもクロロキン単剤投与よりぐっと良好な効果があった。

元の論文をざっと見てみると、今月(3月)に投与しての結果。
見る限り併用投与された患者は肺炎症状がある人のみ。
もちろん患者から了解を得ての薬の投与で、嫌だと言った人には投与されていない。
また投与され始めてからも、もういいと言われたら投与していない。
1週間で併用投与では全部の患者(100%)でウィルスが見られなくなった(完治した)が、単剤投与では半数強(57.1%)、どちらの薬も受けていない人たちでは1割強(12.5%)←軽症で治る人。

特に前者は強い薬でもあるし、短期間でウィルスを除去できることには大変意味がある。
患者数がそれほど多く無いけれど、非常に意味のある結果だと思う。
これからフランスではこのやり方がもっと現場で試されるのかな。

ちなみにこんなにすぐニンゲンに使えるのは、別の疾患ですでに投与されている薬だからで、新しく開発された薬となると、こうはいかない。

ネットで記事読んでて思ったこと

ジャーナリストって、騒がれている新型のウィルスもアジア人差別も「ネタ」なんだろうか、としか思えないような記事を見ることがある。

だいたい、日本人だから自分は感染者ではない、と信じ込んでるような・・・。
そんなの何の保証にもならなくて、これで納得する(せざるを得ない)のはタクシーの運ちゃんくらいだろう。

っていうか、ジャーナリストはあっちこっち飛び回ってる分、感染者&周りへの感染元、になりそうなのに、全く自覚がないような。

ところで死者がSARS(←これもコロナウィルス)を上まったとかあるが、そのSARSも未だワクチンや薬は出てない。
また、SARSより後に流行した中東が元のMERSも新しく見つかったコロナウィルスで、やはりワクチンも薬もない。
どちらも大流行した後下火となり、皆忘れていっただけである。

というわけで、今回の新型も同じ経緯を辿るのではないかと思っているが、どうだろうか。

FA(Fanconi anemia):ファンコーニ貧血

つい最近セミナーであったので。
ファンコーニ貧血は遺伝子疾患の一つ。
DNA修復に関する遺伝子に異常があるため起こる病気。
名前の通り、血液成分を作れないのが特徴的だが、他にも成長障害などいろいろな症状を示す。
実際の臨床では、まずは血液ができないと困るため、その治療が第一で、造血幹細胞移植が行われる。
それでも修復能異常は変わらないので、いずれはがんを発症する。

さて、DNA修復に異常があるので、あちこち遺伝子が壊れるわけだが、患者のホールゲノムシークエンスをして、かつずっと後を追っても、なぜかp53遺伝子が壊れない。
理由は不明。

このp53はDNAにダメージがある細胞を効率よく排除する(細胞死に導く)機構がある。
普通はこのおかげでがんになりそうな細胞が除去される、大切なものだ。
そして、多くのがんでこのp53が壊れている。
そのため、壊れて困る遺伝子の代表選手みたいなものだが、このFAの場合は全く逆。

この患者は遺伝子修復に異常があるため、DNAダメージのある細胞がたくさんできてしまう、それが片っ端からp53により(apoptosisが誘導され)排除されるので、成長にも異常が出るし、血液成分を作れなくなる。

p53が働きすぎているわけだ。

・・・というわけで、p53をMDM系で抑えてやると(マウスモデルでは)かなりよくなる、というのを解析中・・・。

う〜む、それって・・・。
PFT-alphaかなんかp53inhibitor使った方が利用しやすいのでは(特に患者の治療を考慮すると)。
ドナーが(すぐに)見つからない際の貧血対策や成長障害対策になる可能性がある。

一方で、DNA修復能異常は治らないので、いずれはがんを発症するだろう。
それでも造血幹細胞移植はなかなか大変なので、多少でも緩和できたら良さそう。

がんの先進国化

先日のセミナーで、がん関連の変異状況を見た。

時代を追うと、いろいろな傾向が見えてくる。
技術の進歩により、早期に発見できるようにまずなるため一時的にピークがあり、その後医療の進歩も進んで、減っていく。
見つけられないと治療もできないため、まず見つける技術が進む。
そうすると今までは見つからなかったがんも発見されるので、一時的にドッと増えたようなグラフになる。
が、国によっては、その後の治療技術や方法の改良を急速に取り入れ、ぐんと下がっていく。
新しい治療法を取り入れるのが国の中でバラつくのか、ゆっくり下がる国もある。


それ以外にがんの種類によって見えるものもある。
いわゆる先進国はムカシは胃がん・こう頭・咽頭ガンが大変多かった、が、今では激減している。
治療もよくなって死亡も減っているが、発症数そのものが減っている。
ひたすら右下がりなのだ。
これは感染と密接に結びついている。
近代化が進むと、上下水道の完備など、清潔化が進む。
ただし、がんというのは何十年もかけて出てくるので、ズレがある。
そのズレを考えると、医療の進歩よりも環境変化が大きく影響していることがわかる。

逆に、先進国でムカシは少なかったのに、緩やかにだが確実に増えているのが、乳がんと前立腺がん。
治療がよくなって、死亡率こそ減っているものの、発症が増えているため、結局総数としては増加傾向にある。
医療もだいぶん改良されているのにジリジリとまだ増えている。


いわゆる発展途上国はというと、前のヨーロッパのような発がん状況。
胃がんが多い。
また感染が原因の肝がんも多い。


さて、日本。
今はピカピカに綺麗そうだが、戦後くらいはまだひどかった。
上水道はあっても下水道がきちんとせず、いわゆる垂れ流し地域も
それが近代化し先進国化した。
がんは何十年もあとで出てくるので、今のがんが出てくる年代の人はまだ近代化している最中の世代。
そうグラフで見るとハッキリ、今、先進国に近づいている。

よくあちこちで問題は西洋化だと書いてあるが、これはちょっと違う。
西洋もムカシは日本タイプだったからだ。

乳がんと前立腺がんは、豊かさがもたらすがん。
西洋どこでも増加傾向で、日本もこれからも増えるだろう。

白血病 PML-RARa

PML-RARat(15;17)転座は急性前骨髄球性白血病(APL: Acute Promyelocytic Leukemia)の大半に見つかる変異。
転座によってPMLとRARAの二つの遺伝子がくっついて異常なタンパクをバンバン発現しているのが元凶と考えられている。

この変異を持つ白血病の場合、オールトランス型レチノイン酸ATRA(all-trans retinoid acid)、それに三酸化ヒ素ATO (arsenic trioxide)が治療薬として知られる。

その使い方は国によって指針が異なると思うが、両者を混合する治療法が最も成果が高く、95%近い寛解率をたたき出す。
つまり、ほとんど治る。

三酸化ヒ素の方はPMLの方に直接働きかけ、異常なPML-RARAに影響してp53を介して細胞死を促すと考えられている。
一方、ATRAの方は長くRARAの方に働きかけ、細胞の分化を促し、分化することによって異常増殖を押さえ込んでしまう、と考えられていた。
だが、最近の研究で、そうではなく、残っている正常なPMLに働きかけ、p53を介して細胞死を促すことがわかってきた。

この転座を持つ白血病に限っては、ほとんど治る。
だが、たまに効かない患者がいる。
特に再発した場合に多い。
この「効かない患者」を調べると、効果に必須のPMLが壊れていて薬が反応しない、もしくは、(がんの)細胞死を引き起こすのに必須のp53が壊れている、

白血病の場合、p53が壊れていると効く薬は今のところ残念ながら無い。

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