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チーズvsチーズ

チーズはフランス語でFromage(フロマージュ)。
漬け物のように日常にある食べ物。

あるチーズ屋の持ち主が変わって、なんだかMOFの肩書きを持つチーズ屋が入った。
MOFとはMeilleur Ouvrier de France、フランス最優秀職人の肩書きだ。
毎年コンクールのようなものがあって、選ばれるそうだ。
有名なケーキ職人やチョコレート職人にはこの肩書きを持つ人も多いのだが、チーズ職人というのもあるのか〜とちょっと驚く。
このチーズ屋さんのチーズ職人は、チーズを作っている人ではないからだ。
何をするのかというと、いいものを選んで、それをいい感じに熟成して仕上げる職人、ということらしい。
チーズは作っている人から買って、それから熟成させて店に出す。
なので、熟成士次第で味が変わる。
スーパーよりいいチーズ屋の方がおいしいのは、いいものをセレクトしているだけでなく、熟成も違うからだ、ということらしい。
(日本で買うチーズがイマイチなのは、モトはいいものを買ってもこの辺がダメなのかも??)
また、いいレストランのチーズがおいしいのも、熟成加減が一番いい状態のを出すからだろう。


うんちくはともかく、いつも行くムフタールの端っこCensier-DaubentonにあるAndrouet(アンドルーエ:パリに5店舗くらいあるらしい)vs Maubert-MutualiteにあるMOFのFromagerie Laurent Dubois(フロマージュリー ローラン・デュボワ:こちらはサイト持ってないけど、パリに4店舗くらいある)。
このMOFの店、ずっと行こうと思いつつなかなか行ってなかったのだ。

Fromages7
比較のためにできるだけ同じものを購入。
向かって右側がアンドルーエ、左側がMOF デュボワ氏の店に並べてある。
値段はどれもデュボワの方が若干高いのは、やはりMOFだからか。
ただ、キロ単位でチーズを買う人もまれなので、ちょっと買う程度ならこの差はそれほどは気にならない。

写真の一番下にあるのは、カルル(Carles)社のロックフォール。
有名な羊乳のブルーチーズ。
塩がきつめだが、バターのように溶けてしまう味わいが好きで、外せない。
これでパスタを作ってもおいしい(ぜいたくだけど)。
他のチーズは作り手がどこかわからないが、これだけは同じ作り手。
それでも売値には差がある。
アンドルーエが33.95ユーロ/キロで、デュボワが38ユーロ/キロ。
味の方は、ピリッとした刺激がデュボワの方が若干マイルド、程度。
ほとんど差は感じられなかった。

一方で、その右上にある、ブルー・ド・ジェクス。
牛乳のブルー。
ちょっと独特の苦みが特徴。塩はマイルドなので、意外と食べやすい。
こちらはアンドルーエが19.85ユーロ/キロ、デュボワが24ユーロ/キロ。
これは見た目も左側のデュボワの方がブルーの入り方がきれいでクリーム色もおいしそうだが、味も格段にうまかった。
チーズのふくらみもあって、まったりとしている。
苦みもおとなしめで、驚くほど違っていた。
たぶん知らない人に食べさせたら、同じチーズとは思わない。

その次に一番上にあるルブロション(Reblochon)。
これ、セミハードと言われるが、かなり柔らかく、においはくさめ。
ただし、中はミルキーでかなり食べやすい(と思う)牛乳チーズ。
これはアンドルーエの方は別の日に買ったものなので、値段がわからない。
で、味の方はアンドルーエの方が若干チーズくさくひねた味がし、デュボワは繊細でよりミルキー。
ミルキーすぎてちょっとクセがなさすぎでつまらない気もする。
この味の差なら、別にどっちが上というほどの差は無くて、好みだろう。

最後に左上のバスクの羊チーズ。
これは実は同じものではなくて、右のアンドルーエの方はアルディ・ガスナの10ヶ月熟成もの、左のデュボワはオッソ・イラティでもっと若い3ヶ月くらいのもの。
これは味が違って当然なので、比較にはならない。
単にアンドルーエに行ったら、熟成の行ったのがあったのでついそっちにしてしまった。
熟成が長い方がちょっと味噌っぽい、こくと独特の味が出る。
若いデュボワの方は、ナッティでミルクの味もあっさり、さわやかな若草(ハーブ)という感じ。

さて、今回の比較では、ダントツに違うのはブルードジェクスだけだった。
これなら別に店を乗り換えるほどの差ではない。
全体に、アンドルーエの方がややひねた感じに仕上げてあって、ある意味田舎くさいチーズ。
一方で、MOFを取っただけあるのか、デュボワは繊細な味。
ただちょっときれいすぎて、もの足らない感じもする場合もあり。

何度も足を運んでいるから言えるが、アンドルーエの方は多少質に波があり、前回買った時はすごくおいしかったのに、今回はイマイチだな、なんてことがある。
デュボワの方はまだ1度しか行ってないのでわからないが、名前や値段からしても、このばらつきは少ないのではないだろうか?

さて、お店の方は、アンドルーエの方が気さくな感じで、デュボワの方は高級な雰囲気。
ただ、デュボワの方の店員はつんけんした感じの人が何人かいて、ちょっと感じ悪かった。
英語はばっちり通じるが、慣れない人がまごまごしていたら、邪険にされそう。
ネットでフランス語での口コミを見たら、「チーズはうまいが、店員の態度が悪い」と書いてあったのでフランス人でもそう思う人がいるようだ。
私があたったおばちゃんはすごくいい感じで味見もさせてくれたけど、その横を突き飛ばすようにしてチーズを包む店員がいた。

アンドルーエはロックフォールにせよブルードジェクスにせよ、好きなサイズで切って売ってくれる。
だが、このデュボワの店は、切り売り用にすでに包んであるものからしか選べなくて、それもかなり大きめなのが、マイナス。
ちょっと食べたい(食べ比べたい)私の場合には、もうちょっと小さいサイズで欲しい。
ルブロションのようなものなら、1/4で買えるので問題ないんだけど。
第一、こういう風にいい加減で熟成してあるチーズ、ということは、買った日が一番おいしいのだ。
切ったチーズを冷蔵庫に入れておくと、どんどん味が落ちて行く。
2、3日はおいしく食べられるが、1週間するとだいぶん変わっている。
これを考えると、大きめサイズしかない切り売りは値段以上にツラい。

そんなわけで、どちらも一長一短。
ただ、十分どちらもおいしいので、どっちもこれから通うと思う。

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パリの日々ー食べ物系」カテゴリの記事

コメント

 わぁ~、楽しそうな食べ比べですね。好みによってお店が使い分けられそうで、いいなぁ!です。やっぱり、チーズ大国フランスですね。

>パリにはいっぱいお店もあるし、その上マルシェでも売ってるしで、楽しいです。
おもしろいのは、チーズの熟成士、ですよね。
こういう仕事があることすら、以前は知りませんでした。
今でも、どうやるのかわからないけれど(笑)。
いろいろ試せるのはホントうれしいです。

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